【3331】こちら雑貨屋ブルドッグ研究所

5年連続赤字、3331雑貨屋ブルドッグ の真実を追う

2/27(土)雑貨屋ブルドッグお別れの会はこじんまりだけどもディープだった。

前々から案内していた雑貨屋ブルドッグお別れの会ですが,2/27(土)にやってきましたよ!

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今回はその模様をお伝えしたいと思います。




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肩透かしを食らってしまった参加人数

 

事前アンケートの反応では15名前後の参加者を見込んでいたのですが

実際に応募フォームより申し込みがあったのは3名。

私を入れてたった4名! マジかよっ!会議室予約してお金払っちゃったし
少人数で会として成り立つのか正直めっちゃ不安でした。

ちゅうか事前に参加希望した人々はどこへ行ってしまったのか・・・
開催地が悪かったのか・決定広報が遅かったのか・・・・

 

しかし属性はうまくバラけた!

ただうまいことに参加者の属性が、元従業員顧客株主 とうまくバラけたので
延期するよりかは、少人数でガッツリ深い話をしたほうが有意義だと判断。開催を断行しました。

まぁ0を1にするのが大事ですよね。

 

というわけで本当にみんな来るのだろうかとドキドキしながら
市ヶ谷駅改札口で待ってますと、無事参加者の方と合流できました。

 

ちなみに参加者は下記の通り。


田所研究員・・・顧客・ファン
田所母・・・顧客・株主
B研究員・・・元従業員
ミンチ研究員・・・株主


 

市谷亀岡八幡宮でお参り

というわけで前座として神社でお参り。

長い階段を登って行くと、そこにはブルドッグ風の狛犬が。

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がっしりした躯体はまさにブルドッグ。

 

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これは偶然なのか、何かの因縁なのか。。。

 

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本堂を抜けて

 
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田所研究員が持ってきてくれたブルドッググッズと共に、お参り。

ナンマイダーナンマイダー(ここは神社ですけど・・・)

 

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ちなみに私が投じた賽銭額は、雑貨屋ブルドッグの証券コード 3331 にちなんで

33円31円 =64円

さすがに3331円は高いのでやめときました笑

 

これで完全に気持ちの整理がついたわけではありませんが
なんか一つの区切りができたように思います。




四ツ谷のイベントスペース マグノリアのカエル にて情報交換

続いて四ツ谷 マグノリアのカエル に移動し、

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人数も少ないのでお菓子をたべながら、まずはざっくばらんに話しました。


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田所研究員が閉店したお店からもらってきた、文房具が入っていた箱に書き込まれた落書き。



閉店かなしい。おつかれさま。


ブルドッグ閉店を悲しむ人は多くいたんですね。



ブルドッグ vs アクサス チラシ比較

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続いて各々が持っていたブルドッグのチラシを共有したのですが

やっぱブルドッグ時代と アクサス時代で全然違って興味深かったですね。



私個人的には、アクサステイストの商品がオシャレで好きだったのですが




田所研究員いわく

アクサスの商品には全然ときめかない。きどった商品が多くてつまらない。そして高い。

商研商品のほうが面白かった とのこと。




B研究員も、アクサス商品ははじめは珍しがって目を引いていたが

しばらくすると飽きられていたと元従業員目線でコメント。


なるほど、

私は見た目や外見といった表面的な部分だけで判断

過剰な期待をしてしまったわけですな。



もっと深い部分を見る視点が欠けていたがために

投資判断を誤ってしまったんだなぁと反省いたしました。



アクサス体制に対する疑問

またB研究員からの指摘で興味深かったのは、アクサス側から供給された商品について

その特徴や売り方など特段説明がなかったとのこと。



結果、


①商品が一方的に送られてくる

②フォロー特に無し

③現場はどのように売って良いのかわからない

④お客さんにも商品の魅力が伝わらない


というスパイラルに陥ってしまった。



この話は私も思い当たるフシがありまして


soil という珪藻土のバスマット という商品があったんですけれども

一体何の商品かよく分からずにただ陳列していたお店が散見されたんですよね。



ちなみに、気の利いたお店は下記写真のように、

IMG_2187.jpg

霧吹きを併設し、水をかけてもすぐに乾くことを実感できる陳列になっていました。



また、アクサス体制になって作成した各種ギフト用包装資材も、当初はラッピング料150~300円を頂く予定だったらしいのですが

特にその後フォローがなく、使いドコロがわからぬまま放置された結果、閉店セールでタダで配る事態になったそうです。
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(写真は福島南店での閉店セールの様子)


なんか超もったいないお金のかけ方ですな。




他にも

・レジシステムの入れ替えで1店舗あたり150万円ほど費用がかかっていたが、結局その後すぐ閉店してしまったり
(単純計算で150万円×60店舗=9,000万円 がムダになった)


・アクサス商品専用の什器も一方的に送られてきたけど、設置スペースがなくて困った


・収益トントンで赤字店舗じゃなかったのに閉店の指示が直前にきた。(売上規模4,000~5,000万円)


・アクサス提携後にOPENした店舗、日商30-40万円売り上げていたのに半年後2-3万円になっちゃった など



聞いてる感じすごく空回りしていたようです。




ざくざく出てくるブルドッグの貴重な資料たち



話はどんどん盛り上がります。

なんとブルドッグの新卒採用用のパンフレットが出てきました!

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わりとおしゃれな表紙

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楽しそうな感じ



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社内で活躍する社員たち




ちょっとドアップでご紹介。

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全盛期の頃の店内


 

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当時の社長、Mr小楠からのメッセージ。




今まで株主という立場で関わってきたので、従業員さんとの接点ってほとんどなかったのですが

こういった採用資料を眺めていると、中で働いている人の具体的なイメージができて面白かったですね。



 



各立場の情報によりどんどん話が進む


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宇都宮店でゲットした看板をうれしそうに語る田所研究員。最近は跡地巡りに注力されているせいか


店舗の細部の状況にやたら詳しい笑。



 

討議風景 

B研究員による一般人が通常では閲覧できない資料におどろく参加者。

意外にも本部からの指示はしっかりしたものでした。



 



問題は経験の浅い新卒をしっかり育成できる体制になっていなかったこと。


精神論主体のスパルタ体制で、早々に多くの新卒が辞めていったそうです。



 



特にお膝元である東海地方の店舗は、本部から物理的に近いこともあって締め付けが強かったようです。

一方物理的に遠い店舗はわりと自由な裁量で運営できたそうで、B研究員は働いていて楽しかったとおっしゃっていました。



 



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私による、ブログでは未発表だった社員数に関する資料(IR資料より作成)



新卒を大量に採用してるのにそこまで定着していない・・・オソロシヤ~




 



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2007年の大リストラの影響で、社員1人あたりの負担が拡大。






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部署別にみていくと、2008年以降 社員数と店舗数が逆転!


アルバイトやパートさんが店長だったことも。1人で店舗を回すワンオペも常態化。

特に大型店舗では1人で回しきれず、トイレにいくヒマさえない状態だったとか。


B研究員も40連勤とかあったそうです・・・・ひぇー



 



 



雑貨屋ブルドッグはなぜ衰退したのか?






(出典:老犬フレンチブルドッグとスイーツな日々。。)



各研究員の情報を統合した結果、



ブルドッグの衰退は下記のような流れで起こったと私の中で整理しました。









・上場を目指して店舗展開を急いだ。

・人材育成が追いつかず、店舗によってレベル格差拡大


商研商品の高い不良率(30%くらい)で、うまくさばき(廃棄)切れなかった店舗を中心に不良在庫増加


・業績悪化で店舗&人材の大量リストラ


社員数<店舗数 というデスマーチな状況発生


・店舗管理が行き届かず商品状態が更に悪化。負のスパイラル突入


・アクサス買収。アクサス商品入るも一方的でフォロー不十分 & 原価率高で赤字拡大


・店舗を大幅リストラ。60店舗まで絞った選定基準はわりと妥当だった。


・しかし状況改善せず。さらに10店舗までしぼり込むも、本社費用をまかないきれず、債務超過へ。






 



人員を急拡大させて自滅しちゃったパターンって、世の中に多く見られるんですよね。




・英会話のNova

・エン・ジャパン


・和民


・すき屋




上記グループと同様のパターンになっちゃったんじゃないかと。

雑貨屋ブルドッグは、経営教科書(反面教師的な意味で)として面白いテーマになるかも。



 


 



私はどこで投資判断を誤ってしまったのか?



私はブルドッグに投資した結果失敗してしまいました。ではなぜ失敗したのか?どこで投資判断を誤ってしまったのか?



B研究員や田所研究員の話をききながら

下記の思い違いがあったあったなと認識しました。






(出典:ライシアムプランンタ






①アクサスのビジネスモデルをそのまま水平展開すれば成功すると思い込んでいた。


・・・同じ会社ならまだしも、風土や地域性が異なる会社で一方的に展開するのは無理があった。





②小売店は商品を仕入れて並べる単純な商売だと思っていた。

・・・店長やスタッフの陳列センスや管理能力で大きく売上が異なる奥深い業界だった。





③ブルドッグの商品状態は悪いものが多く、商品自体も魅力がないと思っていた。


・・・商品自体はお客をひきつける面白いものが多かった。逆にアクサス商品はオシャレだけどミスマッチだった。






 



いやー小売業界って奥が深い。今回で得た反省・経験を次に活かしたいと思います。



 



 



引き続き残るナゾ






(出典:お馬の写真



ただ、やはり最後までわからなかったのはアクサス・久岡社長はブルドッグを本気で再建する気があったのか?ということ。



 



・有休の買い上げなど福利厚生は改善した



・60店舗に絞った選定基準はわりと妥当だった



・閉店が1ヶ月前にいきなり決まる



・武蔵村山店に代表される無計画なリニューアル



・売り方について特にフォーローのないアクサス商品



・久岡社長はブルドッグは嫌いでザナードが好きだったという噂



 



なんかまだモヤモヤが残るんですよね。いつか真相を聞いてみたい。



 



 



まとめ:少人数でしたけどかなり有意義な会でした。



思うに、従業員・顧客・株主が包み隠さずフラットな立場でお互いの意見を交換する場って実は超珍しいんじゃないかと思います。



特に従業員の方と話すってインサイダーの関係もあってフツーじゃ難しいですよね。

2/25の上場廃止後 だからこそできたのかなーと。



 



また少人数で、はじめどうなることかとヒヤヒヤしましたが(笑

終わってみればガッツリ話込めて調度良かった。



14:00~19:00まで会議室の場所を借りていたのですが5時間があっという間に終わりました。


記念写真 

 



B研究員・田所研究員・田所ママ 遠いところからのご参加ありがとうございました◎



 



 



雑貨屋ブルドッグ研究所のこれから



上場廃止を迎えて、当ブログの位置付けをどうするか考えていたのですが

せっかくここまで来たのなら真相を解明してみたいなと。



なのでこれまでよりかけるパワーは落ちるけど

ほそーくながーく続けていければなと思います。



 



以上雑貨屋ブルドッグ オフ会の様子でした。

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[ 2016/02/27 22:24 ] オフ会 | TB(-) | コメント(5)
アクサス=ロフトや自由が丘のオシャレ雑貨屋 みたいなポジション

ブルドッグ=ドンキホーテ みたいなポジション

どっちが雑貨屋として魅力があるかと言えば、後者だったと思います。暇つぶしの下級層の方が金落としてくれるんですよ。商品が酷くても、そこまで気にしない良いお客さん。大人のおもちゃとか、利益率の高そうなゲスい商品を強化していけば立て直せたと思うんだけどね。

あと、ロフトって儲かってんのかな?グループ保有の土地だから成り立ってるだけで、賃貸だったら大赤字のような気が・・・


商研を切り捨てたのも問題があったと思う。むしろ、商品開発に力を入れて製造業として独自のポジションを築いた方が良かったんじゃないかな?たまにヒット商品も出していたわけだし・・・電気系統は不良品率が多そうなので、ぬいぐるみとか壊れにくいものなら、手堅かったのでは?
[ 2016/02/28 19:58 ] [ 編集 ]
お別れ会開催お疲れ様です。私も元株主だったので大いに反省しています。
ただ、記事中の「人員を急拡大させて自滅しちゃったパターン」は少し違うと思います。

NOVAは未受講分の受講料返還問題→資金繰り悪化で給与未払&倒産
ワタミは「和民」業態の陳腐化(客数減少止まらず)→食材&人件費削減→益々劣化の悪循環へ
すき家は慢性的人員不足+アベノミクスでバイト採用難→24H運営破たん&収益悪化

ちなみにブルドッグは資金も事業も大きな問題なかったのに経営者が馬鹿すぎて潰れたという評価をしています。
[ 2016/02/28 20:00 ] [ 編集 ]
お疲れ様でした
いけなくて残念です。ずいぶん、予定よりも少なくなってしまったんですね。

私が行くと「バカッツラ!」ってガーガー言ってしまいそうですので・・行かなくてよかったとおもう。

ドンキとの明暗を分けたのは三流コスメを入れるかどうかということだと思いますね。

ドンキとはある程度、都市部とロードサイドですみ分けていたのでうまいこと

共存もしくは資本提携できたのかもしれません。

念のために言っておきますが、3流コスメをうまく展開していたのは鈍器です。

3流コスメは利益率はそれほど高くないし万引きも多いけど、

集客力と回転率があったので、問屋からの販売ノルマあるものの、やったほうがよかったと思う。

あと、商研の商品は不良品うんぬんよりも、中途半端なパクリもんが多かったのが

大きいと思いますね。他社の売れ筋を翌年ぱくって売るから、売れないの繰り返しだったのでは?

現実的な数字を見れば売れ残りが酷かった。

セールの売れ残りも大半がピーチサロンじゃないか?

経営がPB比率に固執したのはよくないと思う。

若年層の人口が創業時の半分程度まで減っているのに10万人口に1店舗とか、意味不明な店舗展開をしたのもまずかったですね。

もう一歩踏み込んで考える人がいなかったのでは?

いても話が通らなかったのでは?

普通に考えれば鈍器と資本提携もしくは身売りするべきだったのでは?

そうしたら、ありとあらゆる関係者は救われたと思う。
[ 2016/02/29 15:45 ] [ 編集 ]
遅ればせながらレスです
ジョージ研究員

先日もロフト有楽町店にいってきましたけども、お客さん一杯でした。
業績がわからないですけども。

商研、私は膨大な不良率を叩き出していたことから解体は正解だったと思っていました。
しかし商研商品は意外と裾野が広く受け入れられていた。
不良率と在庫処理さえうまくいっていれば再生できたのかも。

そこを見抜けなかった私はまだまだ見る目がないなと反省です。



名無し研究員

ご指摘のとおりですね。補足ありがとうございます。
NOVAは、知人が大量採用時代に入社し、大変な目に遭っていたので、
大量採用でコケたイメージになっていましたわ。

すべてに共通していれるのは人材を軽く扱っていたということですかね。


それにしてもブルドッグが保有していた潤沢なキャッシュはどこに行ってしまったんでしょうね。
その安全性が投資妙味だったのに。流出の内訳が知りたいものです。




showken研究員


詳細解説ありがとうございます。showkenさんもしかして元関係者!?

どうすればブルドッグは再生できたのか?
実際の売上やら不良品データなど内部資料を使って分析したいものです。

[ 2016/03/06 23:43 ] [ 編集 ]
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[ 2016/03/11 21:42 ] [ 編集 ]
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ピーターミンチ

Author:ピーターミンチ
ピーターリンチ・本多静六に憧れる個人投資家です。
大学時代、みなが使っていた雑貨屋ブルドッグ。
そのブルドッグが実は上場企業で、ズタボロの状態になっていた事に興味を持ち、株主に。実地調査を織り交ぜながら研究します。

2014/12/05
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