最近の雑貨屋ブルドッグさんは 2/5は 一時ストップ高とおもいきや、約半値の112円をつけたりと 激しくお盛んなご様子。
yahooファイナンスの掲示板も、なにやら香ばしいコメントが飛び交っていますね。
普通の材料ならもう一回騰がって暴落^^今回の材料は普通じゃない^^IPO関連が上場前に買える^^しかも株価が未知数^^ほっとけば爆益^^
【K岩、爆上げ予想キタ一一一!!!\(^_^)/】 ファイナンス「年間MVP」受賞者 圧倒的パフォーマンスを誇るK岩氏 来週の週間予想も買い推奨だが 有料サイトでは中期(2月28日まで)買い上げ予想が 掲載された!!!!!!!\(^_^)/ ファンダメンタルズの壁、チャートの窓を交えたテクニカル分析を詳しく解説、急騰イチオシ銘柄に!!! ホルダーおめでとう!!!!!♪♪♪
【そんなん小さい小さいww】 大局で考えても、このままだとブルドッグは終わっていた。 それを社長が救ったのです、赤字赤字で上場廃止目前だったところを蘇ったのは事実。これだけで、時価総額13億円で終わるわけない材料でしょ。 なおかつ、1:1という信じられない交換比率で、新規上場のアクサスHDに換えてくれると言うのだからね。 もちろん、ブルドッグホルダーを救う以上に社長自身、大株主として救う手段でもあるのだ。 これからアクサスHDの未来を見据えてブルドッグの販売網を活用して成長させていくでしょう。もしくは、夢を語るでしょう。 赤字ブルドッグの二の舞は避けたいだろう。社長も困りますからね。
情報も玉石混交状態ですので 客観的にアクサスHDの理論株価がいくらなのか、私なりに考えてみました。
株価は業績に追随する。
どんなに上下動が激しい銘柄も、最終的には業績に基づいた株価に落ち着いていきます。
ということでアクサスHDの中心となる、アクサスの業績を見てみましょう。
(出典:新規上場申請のための有価証券報告書 のP23)
経常利益が1.8億円 純利益が-7.9億円
と大きな差がありますが、保有株の雑貨屋ブルドッグ評価損を織り込んだのでしょう。
したがって株価算出根拠としての収益は 経常利益 1.8億円をベースとしたいと思います。
なおアクサスHD=アクサス+雑貨屋ブルドッグ
ということでブルドッグの利益も考慮する必要がありますが クソ赤字なので、今回はあえて無視します。
どんなに利益が出ていても、1株あたりの利益が少なければ 株価も安くなります。ということでアクサスHDの発行する株式数をみてみると
(出典:新規上場申請のための有価証券報告書 のP11)
32,258,453株 と書かれていますね。
上記数量となった経緯は ・株式移転比率が ブル:アクサス=1 : 11 ・雑貨屋ブルドッグの発行株式総数=10,260,500株 うち自己株式2,047株 ・アクサスの発行株式総数=2,000,000株
より
(10,260,500-2,047)+2,000,000×11=32,258,453 株
ということなのでしょう。
①、②より
アクサスHD1株あたりの利益は
経常利益¥182,789,000 ÷ 発行株数32,258,453=5.7円
いくら黒字企業といえども、発行株数が多いため、1株あたりの利益が少ない結果となりました。
あとは市場環境を加味するだけなのですが、ここ最近の日経平均PERは15前後。
出典:http://nikkei225jp.com/data/per.html
なのでアクサスHDの想定PERも15としましょう。
結果理論株価は
経常利益 | 182,789,000 円 |
---|---|
発行株式数 | 32,258,453 株 |
1株あたりの経常利益 | 5.7 円 |
想定PER | 15 倍 |
理論株価 | 85.0 |
[1株あたりの経常利益 5.7円] × [想定PER 15] ≒ 85円 となりました。 現在の株価(2/5終値)が130円 ですので随分と割高な印象です。また、今回は雑貨屋ブルドッグの赤字を考慮すると、理論株価は更に下落することになります。
今後の成長性
いやいや、アクサスはこれからどんどん成長していくんだ!その将来性に投資するんだという前向きな方もいらっしゃるでしょう。 私も当初それを期待しておりました。が過去の事実を調べると・・・
参考記事:アクサスを研究せよ!(業績編) ※H24年8月の売上が急減しているのは決算期変更によるもの。
グラフを見ても分かるように、他企業(ナカイ/ACデコール)を買収したにもかかわらず、連結売上高がどんどんジリ貧になっていることが分かります。 おそらくコスモス薬局の出店攻勢に押されているのではないかなと。なかなか外部環境は厳しいと思われます。
出典:ロケスマweb
また、買収したナカイ/ACデコールが H23-24にかけて業績が回復しているように見えますが これはアクサスの一部事業を譲渡したから。 これで対外的に再建した体を作りたかったのではないかと思われます。
(出典:官報)
結局2012年7月にACデコールを吸収合併しちゃうので、Totalで変わらないんですけどね。
というわけで、アクサスの今後の成長性については
・買収企業を再建する力がない(ナカイ・ブルドッグで実証済み) ・アクサス本体も厳しい外部環境下にある
という理由から、私は疑問視しています。
なんか盛り上がっている中すみませんが、中長期目線からみたアクサスHDは
・株価的に割高 ・今後の成長性も疑問
という理由から投資に値しないと私は考えます。
まぁ、あくまでも1個人の意見として参考としていただければ。
▼実店舗調査の様子を知りたい方は、下記ご参考まで。 アクサス 実地店舗調査集 byミンチ研究員
2/11追記
twitterで下記指摘がありましたので、説明補足しておきます。
@26ooo なお「アクサスHD=アクサス+雑貨屋ブルドッグということでブルドッグの利益も考慮する必要がありますが クソ赤字なので、今回はあえて無視します。」 無視してどうするのかさっぱりわからんw
— へろんぽらん (@heroherogreen) 2016, 2月 10
無視した理由① 理論株価が出せなくなるから。
雑貨屋ブルドッグのH27年度純損失は、1.8億。
アクサス単体の利益(経常だけど・・・)が1.8億 なので、足すと 0 になり、PERベースの株価算出ができなくなります。
無視した理由② ブルドッグ赤字の主要因は大きな固定費で、統合によりある程度解消されると予測
(出典:H27年8月 決算短信)
PLの内訳を見ると、赤字の主要因は
給与・支払手数料・賃借料・水道光熱費などの固定費 であることが分かります。
これらは経営統合により、ある程度合理化されるのではないかと予想。黒字化はまだ難しそうだけど。
まとめると、ブルドッグの赤字を盛り込むと、まともな理論株価が出せなくなるので
アクサス単体の数字を使って算出しました。
なので85円は よく見積もって の数字 ということです。
これがいまや310円(2/10終値)ですからねー。
実態のわからないものに投資するほど怖いものはありません。
@heroherogreen ワロタ。1株利益を最終益ではなく経常でカウントしてPERに繋げてるのもなかなかですw
— 26(じろ) (@26ooo) 2016, 2月 10
アクサス単体の純利益が、
保有株ブルドッグの評価損というイレギュラー要素を織り込んで -7.9億円
なので、まともな理論株価が出せないんですよ。
苦肉の策として経常利益を使ったことをご理解ください。
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Author:ピーターミンチ
ピーターリンチ・本多静六に憧れる個人投資家です。
大学時代、みなが使っていた雑貨屋ブルドッグ。
そのブルドッグが実は上場企業で、ズタボロの状態になっていた事に興味を持ち、株主に。実地調査を織り交ぜながら研究します。
2014/12/05
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ブレーキの壊れた暴走機関車のように出店攻勢。これは普通に厳しいなぁ。薬局みたいな系統は付加価値を付けにくく、価格競争に巻き込まれやすい。価格競争で、地場の薬局を潰してから、利益を出していく感じなんでしょうね。小売の中でも、薬局、ガソリンスタンド、酒屋は特に価格競争が激しいね。
アクサスは化粧品を強化したりとか独自路線を開発して付加価値を追求していますが、どこまで戦えるのだろうか?