【3331】こちら雑貨屋ブルドッグ研究所

5年連続赤字、3331雑貨屋ブルドッグ の真実を追う

日経ビジネス過去記事から考えるブルドッグ衰退要因

さて先日の記事ではブルドッグの急拡大と急降下の状況をデータで記しましたが、
実際の店舗運営はどのようになっていたのでしょうか??

当時の状況がわかる,ある手がかりをもとに考えていきたいと思います。


その手がかりは、日経ビジネス 2007年1月15日号の記事にありました。



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戦略フォーカス 夜中市場の攻略 企業 雑貨屋ブルドッグ(ギフトショップ) 乙女の財布は夜開く
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※有料コンテンツ&著作権の関係で全記事のスクリーンショット掲載は控えさせていただきます。



この記事が掲載された2007年といえば、過去最高の335店舗を展開 & 1平米あたりの売上高が急落した時期であり、この年を境にブルドッグは縮小傾向を歩み始めます。
ブルドッグ店舗数×1平米あたりの売上高
(出典:各年有報/クリックすると拡大します)

つまり、この記事の中にはブルドッグ衰退要素のヒントがあると考えました。


読み進めて行く中で気になったのが下記2点です。

通常、多店舗展開するチェーンストアなら、地域に根ざした商品構成を心がける 「地縁ストア」を目指すが、雑貨屋ブルドッグはその逆を行く。商品の仕入れから各店舗の在庫管理、売れた商品の補充 ・ 発注に至るまで本部が全面的に受け持つ。



ブルドッグの店舗運営は本部主導で行なわれていたということですが、これは急速に店舗網を拡大して行く中で、業務標準化に迫られて導かれた一つの解かと思います。ただ、地域によって需要は変わるため、約300店もあるそれぞれのキメ細かいニーズに本部一括で対応しきれていたのかと考えると少し疑問。店長側の意見はどれほど反映されていたのでしょうか。



不振店には在庫増を指示
寿命が短い商品でも各店舗の販売 ・在庫状況がいつでも手に取るように把握できると、攻めの営業体制もおのずと出来上がる。小売業の常識では、売り上げが落ち込み始めると、経営効率を高めるために最初に取り組むのが在庫の削減だ。ところが往々にして店頭在庫を一律に削ってしまい、売れている商品まで売り場から撤去することもある。売り逃しを加速させ、さらに業績を落ち込ませる悪循環を招くのだ。雑貨屋ブルドッグは不振店には本部から逆に在庫を積み増すよう指導する。

「商品の性格上、何が売れ出すか分からないから、とにかくたくさん商品を並べる」 (久留米社長) 。

すると圧倒的な商品陳列を見た来店客が宝探しのように店内を歩き回り、多くの商品を手にしてレジに向かうという。大量の在庫の山から売れ筋商品が生まれることもある。まさに逆張りの営業戦略だ。




在庫は処分せず積み増せ。なぜならその在庫から売れ筋が生まれる可能性があるから。ということですが、実際在庫の何割位が売れ筋に生まれ変わるのでしょう?

①本部より追加売筋商品届く & 滞留在庫品は処分せず

②売残り&売れ筋に生まれ変われなかった滞留在庫たちはどんどん積み上がって行く

③その量が店舗管理キャパを超えてくると、ホコリを被る・日焼けするなど商品状態の悪化に拍車がかかる

④店内の雰囲気が悪くなり売れるものも売れなくなる

という悪循環に陥るのでは?と思いました。
ある不振店舗が悪循環に陥るプロセスモデル
(上記プロセスを図で示したもの。在庫→売れ筋 に変化する現象は微々たるものと考え無視/クリックすると拡大します)





ちなみに当時の店内の様子の写真が下記です。

(クリックすると拡大します)
出典: 2008/04/16 平成20年8月期 中間決算説明会資料(PDFファイル)


広い店舗内に商品がてんこ盛り状態となっており圧迫感を感じます。少ない従業員数で管理し切れていたのか疑問。(特に天井から吊るされている大量のぬいぐるみとか・・・)


読者の皆様はどのように感じられましたでしょうか?
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[ 2014/12/24 07:00 ] 私の情報源 | TB(0) | コメント(2)
ドンキホーテと同じ戦略じゃないですか?
雑貨店というのは必要の無い商品を買わせるために、どんどん商品を押し込むという手法がありますね。

[ 2014/12/25 18:42 ] [ 編集 ]
何が違いを作ったのか
ドンキも商品てんこ盛りの戦略ですよね。ブルドッグと何が明暗を分けたのでしょう?在庫回転率という視点で次回は分析してみようと思います。
[ 2014/12/26 19:24 ] [ 編集 ]
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プロフィール

ピーターミンチ

Author:ピーターミンチ
ピーターリンチ・本多静六に憧れる個人投資家です。
大学時代、みなが使っていた雑貨屋ブルドッグ。
そのブルドッグが実は上場企業で、ズタボロの状態になっていた事に興味を持ち、株主に。実地調査を織り交ぜながら研究します。

2014/12/05
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